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my wine journey

Masterclass with Castello Bonomi / Franciacorta

イタリアの高品質スパークリングワインといえば、フランチャコルタ(Franciacorta)。北イタリアのロンバルディア州で、瓶内二次発酵の伝統製法で造られます。これまでイタリアのワイン産地は色々訪問していますが、フランチャコルタはまだ行ったことがなく、実際に訪れてみたい産地の一つ。


シャンパーニュをよく飲み、泡のワイン好きなのですが、イタリアに旅行したときなどは、レストランやワインショップに入ると、最初にフランチャコルタを探します。フランチャコルタは、(北のワイン産地と比較すると)比較的温暖な気候の場所にあり、そのワインには、全般に、果実のふくらみとフェノリックの成熟さを感じることが多く、ドサージュが少ない、またはドサージュなしでも上手くバランスが取れているものが多い印象です。


さて、今回は、フランチャコルタのCastello Bonomiという生産者のオンライン・セミナーに参加する機会がありましたので、こちらを紹介いたします。セミナーは、オーナー家族のFrancesca Paladinさんのご案内で、イタリアワイン専門家の宮嶋勲さんの通訳・解説で進められました。


Castello Bonomiは1985年設立で、2008年にヴェネト州出身のPaladinファミリーがこのワイナリーを購入し、受け継ぎました。オーナーが変わってからも、同じ醸造家のLuigi Bersini氏がワインを造り続け(40年間で40ヴィンテージ造っているとのこと)、これまで数々の賞を受賞しています。


Castello Bonomiのワインは、一言でいうと、フレッシュさがありながら雄大なスタイル。その背景には、特徴的なテロワールと、それを活かしたクリーンで透明感を際立たせたワイン造りがあります。


Castello Bonomiは、フランチャコルタの南端にあり、標高275メートルに位置します。土壌は、石灰質に鉄分が多い赤土の粘土の土壌。現在29ヘクタールを所有しています。


栽培ブドウ品種はシャルドネ、ピノネロ(ピノノワール)が中心。ピノビアンコは栽培していません。シャルドネは22区画、ピノネロは12区画で栽培され、それぞれの区画で醸造をおこない、ブレンドしてベースワインを造ります。2019年にはオーガニック認証も取得しています。


Francescaさんによると、Castello Bonomiの特徴は以下とのこと。


・長期熟成の可能性

・長期間の澱熟成期間ー最低30ヶ月から長いものでは10年

・フランチャコルタ生産者の中でもピノネロの割合が高い(約40%)

・Erbamatという古くからの土着ブドウ品種にも力をいれている


Erbamatというブドウ品種は、2017年にフランチャコルタで認められるようになったもので、リンゴ酸が高く、今後の温暖化といった気候変動に役立つと考えているそう。ブドウの果皮が厚く(でもタンニンはない)、病害にも強い品種です。Castello Bonomiでは、最近、Dosage Zeroのキュヴェに10%程度ブレンドしています。


そして、2022年ヴィンテージについて。

非常に暑いヴィンテージとなりましたが、数値分析などをしても品質は高いと言えるとのこと。Castello Bonomiの畑のブドウは平均樹齢25年と、根が深く伸びているので、地中の水を探すことができ、水不足にも困りませんでした。8月1日収穫が開始され、シャルドネとピノネロを収穫。上述のErbamatは9月20日に収穫し、非常に晩熟です。2022年は、イタリアでは収量が大幅に下がったところが多かったものの、Castello Bonomiは10%減程度にとどまりました。


今回は3種類のキュヴェを試飲しました。


1.Franciacorta Brut DOCG Cuvee 22

シャルドネ100%。

宮嶋氏いわく、エントリーレベルですが、Castello Bonomiのテロワールの特徴が明確にでています。22画のブレンドから成り、土壌、標高、向きなどが異なる区画のワインをブレンドして造られます。ドサージュは6g/L。


2.Franciacorta Brut DOCG Cru Perdu 2014

「忘れられていた畑」という名のとおり、醸造家のLuigi Bersini氏が、隠れて植えられていた、知られざる古木のピノネロを見つけたことが始まり。フリーランジュースだけから造られ、澱熟成は60か月。フレッシュさとエレガントさが特徴。


3.Franciacorta DOCG Dosage Zero 2012

50%シャルドネ、50%ピノネロ。

シャルドネの10%はフランス産のオーク樽で醸造。ピノネロは100%ステンレスタンクで醸造。シャープさがありながら雄大である、このワイナリーのスタイルがでたキュヴェ。


マロラクティック発酵は一切しません。


Castello Bonomiのクリーンで正確なワインスタイルが感じられる、セミナーと試飲でした。これからフランチャコルタを探すときには、リストに入れたい一つとなりました。







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